展覧会
開催予定
2022年7月16日(土)-9月4日(日)
かくれんぼーさがして。そして、
美術が他の学びと交わるとき

私たちにとって未知の存在であった新型コロナウィルスの影響により、思ったように外出できず、友達とも遊べず、家の中で随分多くの時間を過ごす日々がつづきました。人の気配が消えた町は、まるで、壮大な「かくれんぼ」が行われているかのようにひっそりとした時間が流れていました。本展では「かくれんぼ」をキーワードに、写真と絵画を用いて観光写真から人々の存在を消した作風で知られる城田圭介をはじめ、近年新たに当館に収蔵された上田薫、丹阿弥丹波子、原良介の4人の作家の作品を紹介します。また、特別展示として音楽家zmiの音により呼び起こされる風景をご鑑賞いただけたらと思います。

さらに、子どもたちの夏休みにあわせ、作品の中にある光の特徴、版画の技法、時間の感覚、音の連なりなど、美術から拡がるさまざまな学びにも目を向けてみます。
作品の中にかくれているものを探すように、そっと近づきよく目をこらし、ときには目をつぶり、じっと耳を澄ましてみる。そして、ゆっくりじっくり作品と向き合うことで、私たちのまわりを取り巻く多くのものやこととの交わりに気づくひとときをお過ごしいただければ幸いです。


特別プロジェクト「トラベリング・ミュージアム」
美術館にいる私たちが、今まで気づくことができなかった美術館に「来られない人/来ない人」をきっかけに、建築家・デザイナーの齋藤名穂さんによる1つの試みがスタートいたします。その名も「トラベリング・ミュージアム」。
夏の展覧会会期中のリサーチを経て、冬の完成を目指します。ご来館の皆さまにも、ぜひリサーチにご協力いただければ幸いです。美術館の空気感があなたのもとへ、だれかのもとへ、そっと届けられますように。

上田薫 《スプーンのジェリーA》 1986年 リトグラフ
齋藤名穂 《たてものキューブ(長野県立美術館)》 2021年
Photo:Hideki Ookura
会期2022年7月16日(土)-9月4日(日)
休館日月曜日(ただし7月18日は開館)、7月19日(火)
開館時間10:00-17:00(入館は16:30まで)
料金一般700(600)円 大学生500(400)円 市内在住65歳以上350(250)円
高校生以下、障がい者およびその介護者は無料
※( )内は20名以上の団体料金
会場茅ヶ崎市美術館 展示室1・2・3
主催公益財団法人茅ヶ崎市文化・スポーツ振興財団
協力東京造形大学(竹渕愛留萌、中島瑞貴、生嶋順理)、株式会社ネイチャーブリス

※ご来館の際は、感染症対策へのご協力をお願いいたします。詳しくはこちらをご覧ください。

関連イベント

アーティストトーク ※手話通訳付き
アーティストが自身の作品について解説します。
①「空間に思いを馳せることからはじめる」
出演:齋藤名穂(建築家・デザイナー)
日時:2022年7月24日(日) 14:00-(約40分)
会場:美術館展示室
料金:無料(要観覧券/申込不要)
②「写真/絵画、消すこと/描くこと」
出演:城田圭介(美術家)
日時:2022年8月6日(土) 14:00-(約40分)
会場:美術館展示室
料金:無料(要観覧券/申込不要)

造形ワークショップ 「動き、見つめ、描く」
動きを見つめて、絵を描いてみましょう。
講師:原良介(画家)
日時:2022年8月27日(土) 13:30-15:00
会場:美術館周辺と2階アトリエ
対象:小学生以上(小学生3年生以下は保護者同伴)
定員:10名(申込制/先着順)
料金:500円
申込:7月16日(土)10:00より、電話または美術館受付にて開館時間内にお申し込みください。

キュレータートーク ※視覚に障害のある方もご相談ください。
展覧会担当学芸員が会場を巡り、展示作品を解説します。
日時:2022年8月24日(水) 、9月3日(土) 各日14:00-(約45分)
会場:美術館展示室
担当:藤川悠(当館学芸員)
料金:無料(要観覧券/申込不要)

出品作家プロフィール

城田 圭介 SHIROTA Keisuke
1975年、神奈川県生まれ、茅ヶ崎市在住。美術家。2001年、東京藝術大学美術学部デザイン科卒業。2003年、同大学大学院修了。写真と絵画を用いた独自の表現手法により、人の視覚経験や記憶にまつわる作品を制作。日本、韓国、ドイツ、スペインなど、国内外の美術館やギャラリーでの個展多数。2019年、茅ヶ崎市美術館で国内の美術館初となる個展「写真はもとより PAINT, SEEING PHOTOS」を開催。https://www.keisukeshirota.com


上田 薫 UEDA Kaoru
1928年、東京都生まれ、横浜市在住。画家。1954年、東京藝術大学絵画科油画専攻卒業。日本におけるスーパーリアリズムの第一人者。殻から滑り落ちる黄身と白身をリアルに描いた「なま玉子」は代表作として知られ、移ろうものの一瞬の姿や反射や透過など光の性質を捉えた、精巧で現物以上にリアルに見える作品は非常に高い評価をうける。国内外を問わずこれまで数多くの展覧会に参加。近年では、2020年、横須賀美術館にて個展「上田薫」を開催。


丹阿弥 丹波子 TAN-AMI Niwako
1927年、東京都生まれ、在住。銅版画家。1940年、文化学院女学部入学。1943年、卒業。メゾチントという銅版画技法を用い、草花、野菜、グラスなど身近にあるものをモチーフとした作品を50年以上にわたり制作。モノクロームの画面上でモチーフは光をまとい浮かび上がり、静謐な空気が漂う作品は多くの人々を魅了。遠藤周作らの小説の挿画も手掛ける。2015年、茅ヶ崎市美術館で大規模な個展「時のきらめき」を開催。


原 良介 HARA Ryosuke
1975年、神奈川県生まれ、鎌倉市在住。画家。2000年、多摩美術大学美術学部絵画学科卒業、2002年、同大学大学院美術研究科修了。「トーキョーワンダーウォール公募2001」大賞受賞。油彩絵具を用いて、薄塗り、一層描きといった手法により透明感ある作風で知られ、次元の概念について考察する作品を制作。茅ヶ崎市美術館では2012年に個展「原良介-絵画への小径」を開催。ほか、2019年の企画展「美術館まで(から)つづく道」に参加。https://ryosukehara.com


zmi ズミ
1986年、静岡県生まれ、バンクーバー在住。音楽家。幼少期から慣れ親しむピアノを用い、柔らかなサウンドを奏でる。CMや映画への楽曲提供など数々の作品を発表。日常の何気ないシーンに存在する音を、独自の感覚で取り込み創り上げられた音楽は、人の記憶や体験と結びつき豊かな情景を呼び起こす。また、音楽のみならず写真や映像作品など、幅広い創作活動を行っている。2015年に1stアルバム「ふうね」、2022年に2ndアルバム「piano diary」をリリース。https://www.zmisound.com


特別プロジェクト
齋藤 名穂 SAITO Nao
東京都生まれ、在住。建築家、デザイナー。UNI DESIGN主宰。早稲田大学理工学部建築学科卒業後、フィンランドへ留学。ヘルシンキ芸術デザイン大学空間デザイン修士課程修了。「建築空間を、五感や個人の空間の記憶を頼りにデザインする」をテーマに、見えない人と見える人が一緒に読む地図や場所の記憶を引き継ぐ家具のデザイン、展覧会の会場構成、美術館空間・作品を五感で鑑賞するツールのデザインなど、幅広いプロジェクトを手がける。https://u-ni-design.com