展覧会
開催終了
2006年7月25日(火)-9月10日(日)
北斎・広重の湘南 -風景と人物- 展

このたび当美術館では開館以来、初めての企画として浮世絵の名品を数多く集め、「北斎・広重の湘南―風景と人物―」と題する特別展を開催いたします。
まず風景画では、葛飾北斎の<冨嶽三十六景>や歌川広重の<東海道五十三次>等に見られる湘南風景、すなわち東は戸塚・江の島から西は大磯・小田原、さらには富士山の景観で著名な伊豆や箱根、そして大山などを描いたものをメインとし、いっぽう人物画では、当地と密接なつながりをもつ大岡越前守や南郷力丸にまつわる芝居絵や、かつて茅ヶ崎に在住した市川団十郎との関連で役者絵が中心です。
また作者は、前記の北斎と広重のほか、北尾重政、鳥居清長、勝川春亭、歌川豊国(三代)、渓斎英泉、歌川国芳、河鍋暁斎、豊原国周、月岡芳年等々という、わが国の浮世絵を代表する作家たちの名品が目白押しです。これらを一堂に会することで、そこに表現された江戸時代の湘南の歴史的風土や風俗を、市民をはじめ多くの人びとに鑑賞していただこうというものです。出品作品の総数は107点。それらを〈北斎・広重の東海道〉〈大山〉〈南湖の左富士〉〈馬入の渡し〉〈ゆかりの人物〉ほか9つのコーナーに分けて展観いたします。展覧会の期間は合計七週間。変色しやすい顔料を用いた木版刷りという浮世絵独特の脆弱な材質のため、会期中は毎週のように展示替えをおこないますので、是非とも希望する作品の展示期間をご確認のうえ、ご観覧いただければ幸いです。
なお、今回の企画では美術館エントランスホールに伊能忠敬(1745-1818)による『大日本沿海輿地全図』(いわゆる「伊能図」)の大図(模写)の湘南部分を参考展示します。そのうえをゆっくり歩きながら地理的な認識を深め、浮世絵に描かれた湘南の歴史的景観を味わっていただきたいと思います。

会期2006年7月25日(火)-9月10日(日)
休館日月曜日
開館時間10:00-18:00(入館は17:30まで)
料金一般500円(400円) 大学生300円(250円) 高校生以下無料
※市内在住65歳以上、市内在住の障がい者およびその介護者は無料
※( )内は20名以上の団体料金
会場茅ヶ崎市美術館 展示室1
主催財団法人 茅ヶ崎市文化振興財団
後援国土交通省国土地理院
協力財団法人日本地図センター

期間中、作品の保存を考慮して展示替えを予定しています。

関連イベント

特別講座「北斎・広重の東海道」
日時:2006年7月30日(日) 14:00-15:30
会場:美術館展示室3
講師:大久保純一(国立歴史民俗博物館 助教授)
定員:40名(申込制/先着順)
料金:無料
申込:7月25日(火)10:00より、電話または美術館にて受付。

ミニコンサート「レンダース 茅ヶ崎をうたう“ラブ アンド ドリーム”」
日時:2006年8月20日(日) 14:00-
会場:美術館エントランスホール
出演:RENDERS
料金:無料(申込不要)

ギャラリートーク
日時:2006年8月5日(土)、8月26日(土) 各日14:00- 
会場:美術館展示室
料金:無料(要観覧券/申込不要)