展覧会
開催終了
2007年9月22日(土)-11月11日(日)
生誕110周年 ”気韻生動”の画家 小山敬三展

茅ヶ崎市美術館は今年で開館10年目をむかえています。この節目の年に、文化勲章の受章者で、かつ茅ヶ崎市の名誉市民でもあります小山敬三(1897-1987)の生誕110周年を記念する企画展を開催することとなりました。
小山敬三はいうまでもなく日本の戦前~戦後の油彩画壇を代表する画家です。1897(明治30)年に長野県北佐久郡小諸町(現、小諸市)で生まれ、県立上田中学校(現、上田高等学校)を卒業後、絵描きになりたいとの志を父に反対され、やむなく慶応義塾大学部予科に入学。しかし、その思いを断ち切れず1916(大正5)年に同予科を中途退学すると、川端画学校に通って藤島武二に師事し、1918(同7)年の二科会第5回展に初入選して本格的な画家としての道を歩みはじめます。そして、1920(同9)年にはフランスへ留学。アカデミー・デ・コラロッシュのシャルル・ゲランに師事するとともに、1922(同11)年に当時の前衛的画家の発表の場であったサロン・ドートンヌに出品して初入選をはたしています。また同年に結成された春陽会の客員となり、その第1回展にはパリから作品数点を送っています。
小山は1928(昭和3)年に帰国すると、二科会をへて1936(同11)年に有島生馬・石井柏亭・安井曽太郎らとともに一水会を結成、同会を拠点としながら活発な制作活動を展開します。第二次世界大戦後の主な経歴としては、1958(同33)年の社団法人日展の結成に際して評議員となり、翌59(同34)年には第1回新日展に出品した《初夏の白鷺城》ほかの<白鷺城(姫路城)>シリーズで第15回日本芸術院賞を受賞、1960(同35)年に日本芸術院会員に推挙されています。さらに同年日展の理事、1969(同44)年に同常務理事、1973(同48)年に同顧問に就任するなどして、これらの業績により1970(同45)年には文化功労者に選ばれ、また1975(同50)年には文化勲章を受章しています。同年、氏の寄贈により小諸に市立小山敬三美術館が竣工し、今日多くの小山芸術のファンに親しまれていることも重要です。また、1985(同60)年には財団法人小山敬三美術振興財団を設立、2006(平成18)年に解散するまで、中堅画家のための「小山敬三美術賞」贈呈をはじめ、「油絵修復技術海外研修費」その他の資金援助をおこなうなど、後進の育成と芸術文化の向上に寄与してきたことも記憶に新しいところです。    
小山敬三の芸術の特色は、その初期の作品から一貫して変わらない端正な筆致と色彩のハーモニー、そして全体として悠揚せまらぬ文人的風格にあります。彼自身は「智・情・意の調和のうえに作者の新鮮な感激が盛られて、血がかよい、魂がこもって見る人の心を揺り動かす、すなわち“気韻生動”の画境こそ、長い生命をもつ芸術である」とも語っています。
今回の企画展は、このような戦前~戦後の画壇で輝かしい足跡を残した小山敬三の、その初期から晩年にいたる画業を総集・概観するとともに、改めてわが国の近・現代絵画史上における位置づけを試みようとするものです。

《浅間山新雪》 制作年不詳 個人蔵
会期2007年9月22日(土)-11月11日(日)
休館日月曜日(ただし9月24日、10月8日は開館)、9月25日(火)、26日(水)、10月9日(火)、10日(水)、11月6日(火)
開館時間10:00-18:00(入館は17:30まで)
料金一般500円(400円) 大学生300円(250円) 高校生以下無料
※市内在住65歳以上、市内在住の障がい者およびその介護者は無料
※( )内は20名以上の団体料金
会場茅ヶ崎市美術館 展示室
主催財団法人茅ヶ崎市文化振興財団
後援小諸市立小山敬三美術館

関連イベント

特別講座「日本の油絵技法史の中での小山敬三」
日時:2007年10月21日(日) 14:00-15:30
会場:美術館展示室3
講師:歌田眞介(東京藝術大学名誉教授)
定員:40名(申込制/先着順)
料金:無料
申込:9月22日(土)10:00より、電話または美術館にて受付。

ミニコンサート「波と風…染めてゆく調べ」
日時:2007年10月8日(月・祝) 14:00-
会場:美術館エントランスホール
出演:Lien 渡邉真澄(フルート)、福地希乃(箏)
料金:無料(申込不要)

ワークショップⅠ「油絵具の特性と絵具作り」
アルミチューブ入りの絵具を1人1本作ります。絵具づくりをとおして油絵具の特性をさらに深く理解していただきます。
日時:2007年①10月7日(日) ②10月14日(日) 各日14:00-16:00
会場:美術館2階アトリエ
講師:梅田茂樹(マツダ絵具株式会社 研究室長)
定員:各16名(申込制/先着順)
料金:300円
持物:パレットナイフ、手ふきタオル、エプロン、筆記用具
申込:9月22日(土)10:00より、美術館または電話にて受付

ギャラリートーク
日時:2007年①9月30日(日) ②10月20日(土) 各日14:00- 
会場:美術館展示室
料金:無料(要観覧券/申込不要)