そっと触れてみて きっと聴こえる いしのこえ
アートユニットMATHRAX〔マスラックス〕と茅ヶ崎の中学生によるコラボレーション作品「いしのこえ」が、「HAPTIC DESIGN AWARD 2017」の優秀作品に選ばれました。これを記念し、多くの皆様にご覧いただくため特別展示をいたします。世界20カ国、117点の応募作品の中から選ばれたこの作品は、2016年の夏に当館で開催した企画展「じぶんのまわり ―耳でながめて 目でかいで 鼻でふれて 手できいて―」において制作されたものです。MATHRAXが普段から制作に用いている電気の力によって、石と身体と世界との接続を試みた意欲的な作品です。長い年月をかけて海岸にたどり着いた様々な石、その石にそっと触れることで奏でられる音を聴く。それは、これまで自分が捉えていた世界の認識が揺さぶられるような、ちょっと不思議な体験となることでしょう。
このたび、新たに音空間デザイナーの原田智弘(ソラソレ堂)さんにより、茅ヶ崎の海の音が展示に添えられています。作品に使われている石たちが日々聴いていたであろう波の音を美術館で体感していただけます。
この茅ヶ崎の地で、アーティストと子どもたちとの出会いにより生み出された作品を、目のみならず、手、耳などのあらゆる感覚を使ってお楽しみください。
photo:kenji kagawa〈Artwork〉, Yoshiko Kawano〈Workshop〉
会期 | 2018年5月20日(日)-7月1日(日) |
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休館日 | 月曜日 |
開館時間 | 10:00-18:00(入館は17:30まで) |
料金 | 無料 |
会場 | 茅ヶ崎市美術館 エントランスホール |
主催 | 公益財団法人茅ヶ崎市文化・スポーツ振興財団 |
協力 | 茅ヶ崎市立西浜中学校、茅ヶ崎市立松林中学校、湘南工科大学総合デザイン学科 |
特別協力 | ソラソレ堂(環境音サウンドインスタレーション) |
作品「いしのこえ」について
一人のネイティブアメリカンが厳しい自然の中で生き延びるための修行を続け、石の声が聴けるようになったという実話からインスピレーションを得て作られた作品。茅ヶ崎市立松林中学校と茅ヶ崎市立西浜中学校の美術部の生徒とともに、電子工作ワークショップ「石の声を聴くにはどうしたらいいんだろう?」で制作したものがベースになっている。
アーティストプロフィール
電気、光、音などを用いたオブジェやインスタレーションの制作を行う久世祥三と坂本茉里子によるアートユニット。デジタルデータと知覚、人が他者と新たなコミュニケーションを創り出していく仕組みを題材に研究・制作を行う。これまでに、なでるとオルゴールのような音が奏でられる動物の木彫や、水面に映る光をモチーフにしたLEDの照明作品などを発表。電気と柔らかくつきあうための電子工作ワークショップなども行う。
http://mathrax.com/
AWARD
2008年 NHK BS デジタルスタジアム 森本千絵ベストセレクション受賞 〔woven〕(坂本)
2010年 KONICA MINOLTA エコ&アートアワード2010
プロダクト&コミュニケーション部門 グランプリ受賞 〔remo-kuma〕
2010年 電子工作コンテスト グランプリ受賞 〔Rhinon〕
2013年 六甲ミーツ・アート大賞 準グランプリ受賞 〔そらのしらべ〕
2013年 IPCはんだ付けコンテスト優勝(久世)
2017年 HAPTIC DESIGN AWARD 2017 優秀作品 〔いしのこえ〕
HAPTIC DESIGN AWARDについて
ハプティックデザインアワード
人間の五感のひとつである「触覚(HAPTIC)」にフォーカスし、身体を通じて自己と世界をつなぐ新たなデザイン分野で優れたクリエイティブ作品やプロジェクトに授与される世界的なデザイン賞。
関連イベント
会場:美術館エントランスホール 申込不要/料金無料
アーティストトーク 「自分の感性で新しい世界を見つけるには?」
日時:2018年6月17日(日) 14:00-
出演:MATHRAX〔マスラックス〕久世祥三+坂本茉里子
ティーチャートーク 「アーティストと生徒が作品を創り出すことについて」
日時:2018年6月24日(日) 14:00-
出演:山本幹雄(茅ヶ崎市立松林中学校 教員)
キュレータートーク
担当学芸員による作品解説。
日時:2018年5月30日(水)、7月1日(日) 各日14:00-(20分程度)