イベントレポート
2015年4月9日
実技講座「銅版画メゾチント体験」第一回

本日、現在開催中の「時のきらめき 丹阿弥丹波子 銅版画展」の関連プログラムとして、実際に丹阿弥さんの作品制作をお手伝いしたこともある浜西勝則さんを講師にお招きして、実技講座「銅版画メゾチント体験」の第一回を実施しました。

初日の今日はメゾチントの語源や技法についてのレクチャーに始まり、主に銅板に小さな無数の傷をつける「目立て」と呼ばれる下地づくりを行いました。本来はベルソーという無数の穴をつける道具を使うのですが少々高価な道具のため、今回はカッターの刃を束ねて作ったお手製の道具で代用しました。綺麗に光る銅板に小さな穴や傷をつけていく目立て作業をまんべんなくすればするほど、メゾチント特有の黒の背景が出来上がるため、参加者の皆さん無心になって2時間程作業を続けました。

定規を使って律儀に横縦と傷をつけていく人、自由に傷をつけていく人、皆さんそれぞれ違う方法で目立て作業を行いました。どんな作品の背景として刷り上がるのか今から楽しみです。ちなみに、この下地作りと製版をするだけでも丹阿弥さんでも2,3ヶ月はかかってしまうという大変な作業です。そのため、参加者の皆さんには次回までに目立ての残りの作業と下絵を描いてくるという宿題が出されました。作業は来週へと続きます。


[学芸員:H.F]