イベントレポート
2015年5月29日
実技講座「絵を描くことのキソの基礎」
よく見て描く・招き猫編

「よく見て描く」。これが、絵を描くときの「キソの基礎」です。

今回のワークショップでは、参加者各人が描きたいと思うモチーフを持ち寄り、それぞれがそれぞれのモチーフを「よく見て描く」ことを実践しました。「よく見て描く」という行為自体はきわめてシンプルですが、シンプルであるからこそ奥深い体験ができたのではないでしょうか。

参加者のおよそ半数が小学生。親子二名での参加が二組、一家四人での参加も一組ありました。
そんな参加者のみなさんが持参したモチーフは・・・

描きたいモノたち

リンゴ バナナ イチゴ オレンジ キャベツ キュウリ タマネギ ニンニク ソラマメ クマのぬいぐるみ 「ダンボ」や「コリラックマ」、「がまくん」、「ずんだちゃん」のマスコット 木のおもちゃ ひょうたん笛  ビードロ(ぼっぴん) 運動靴(!) コサージュ

そしてご本人を「描きたい物と、描ける物は違う~」と悩ませた、お庭のアジサイなどなど。

講師の吉武先生

また、講師は百合の花、単純だからこそ正確なデッサンが必要となる木の直方体、そして講師イチオシのモチーフ「食べる煮干し」を虫眼鏡とともに持参してくださいました。

このほかアトリエにある貝殻や松ぼっくり、コップ、スタッフ持参の鴨の置物、招き猫、ブタの貯金箱、古本などを相手に各人各様のスケッチがおこなわれました。

よく見て描く・煮干し編
色鉛筆も使いました

講師からは、花やリンゴ、松ぼっくりなどは芯になる部分を的確にとらえることで自然な感じに描けることや、それぞれのモチーフのよく見える部分と少ししか見えない部分の描き分けが必要であること、また、練り消しゴムを用いて明部(ハイライト)を上手に表現する方法などの説明がありました。

ひとつのモチーフにじっくりと取り組む方や、次から次へとハイペースで描き上げる方、手近にあるモチーフに飽き足らず、向いに座ってスケッチに没頭するお父さんを描く子供など、比較的長時間でしたがそれぞれが「よく見て描く」濃密な時間を過ごしました。

[学芸員:N.Y]

実施日時 平成27年5月24日(日) 13:30~16:00
講師 吉武 千枝さん(アトリエMIU主宰)
対象 小学3年生から大人まで


講師プロフィール
吉武 千枝(アトリエMIU主宰)
1961年、東京生まれ。多摩美術大学大学院美術研究科日本画専攻修了。中央美術学院(中国・北京)水墨画山水班修了。アトリエMIU主宰。