イベントレポート
2016年1月10日
講演会「島谷晃、夢宇宙にはばたく」

本日、現在開催中の「-まぼろしの翼- 島谷晃展」の作品について講演会をおこないました。

現在の藤沢市片瀬に生まれ育った画家・島谷晃(しまやあきら 1943~2010)はアクリル画、リトグラフ、銅版画等の平面作品にとどまらず立体造形や壁画、天井画などさまざまな作品を手がけ、国内だけでなくオランダやアメリカ、南米・スリナムなど各地で制作、発表をおこないました。

島谷作品は、「色彩」「変容」がキーワード。

多くの作品には鳥(特にふくろう)が登場し、あるときは女性の顔と結び合い、またあるときは取り込まれて不思議な幻想の世界を醸し出します。そしてとても色鮮やかです。

今回は歿後5年にあたり、茅ヶ崎市美術館で個展を開催いたしました。そして今日の講演会に講師としてお招きしたのは、島谷さんと早稲田大学の学内サークル・美術研究会(美研)で青春のひととを過ごし、1970年代半ばから現代美術の評論活動をはじめられた早見堯(はやみたかし)さんです。

学生時代をともに過ごした早見さんならではのユーモアあふれるお話に会場は笑いあり、またボッティチェリやピカソ、マティス、ダリなど歴史的な画家の作品との比較には「なるほど深い」と聞き入る真剣な表情も。
講演を聞いて、作品の見え方が変わった、いやいや、見方がわかった!?と感じたのは私だけでしょうか。鋭い切り口ながらスライドを用いたわかりやすい解説が聞け、なんとも有意義な時間を過ごすことが出来ました。

さて、お気付きの方もいらっしゃるかと思いますが、講演会の会場では島谷さんの立体作品が展示(ディスプレイ)されていました!

この中にも

講師の机の上や会場の左前方の白い人…の頭をご注目。

そうです。これです。

展示室に展示されているものとは、また違う作品です。
展示室では1月31日まで、色鮮やかな「麦わらふくろう帽子」をみることが出来ます。

その他にも直径2メートルの大きな作品や屏風作品など様々。
しかもそれぞれの細部に「こんなところまで!?」と思わせる島谷ワールドが展開します。
是非、この細やかさを観に、美術館まで足をお運びください。お待ちしております!



[広報:K.I]