イベントレポート
2016年8月7日
ワークショップ「音を絵に、香りを色に」

8月4日(木)、この日は朝から13人の小学生がアトリエに集まりました。
学校も学年もバラバラでしたが、ワークショップの開始を待つ間にも、講師の佐々木枝里さんを中心に輪になって座り、帽子を使ったゲームをしながら自己紹介をして、初めてのお友達との距離も縮まったようでした。

さて、ワークショップが始まり、まずは「音を絵に」の回。
紙とクレヨンを持って庭に出ると、アトリエでは聞こえなかった夏らしい音が大ボリュームで耳に入ってきました。
「みんな目を閉じてー」
目を閉じて、どんな音が聞こえたでしょう。

ミーンミンミン ゴーゴーゴー

聞こえた音を言葉にして紙に書いていきました。庭と畑を、ぐるーっと一周。時々止まっては、耳を澄ませました。

しんしん チッチッ

アトリエに戻って室内で聞こえる音も書き足しました。

音の採取が終わると、半透明な紙、トレーシングペーパーが配られました。

「ポケモンも流行っているけど、この紙とクレヨンを使って、美術館の庭にあるデコボコGetをしましょう」

木の皮、アスファルト、草、石、マンホールなどなど。みんな色々な物を見つけては、その上に紙を置いて、更に上からクレヨンでこすって形を写し取っていきました。この技法は「フロッタージュ」と言います。

そしてアトリエに戻り、大きな紙が配られると、「音を絵に」の作業が始まりました。

二人一組になり、絵の具の色を選んでパレットに出し、筆や、刷毛や、菜箸で、大きな紙の上に、さっき聞こえた音を思い出しながら、自由に描いていきました。時には手形、足形も。

絵が出来上がってきたら、「フロッタージュ」で形を写し取ったトレーシングペーパーを絵に貼りました。そのままだったり、くしゃくしゃと丸めたり、ちぎったりと様々。

一生懸命に作業をしているうちに、お昼の時間になり一旦終了。お弁当の時間は、炭酸水をミントで香り付けして飲んだりして、自由に過ごしました。

さて、午後になり、「香りを色に」の回が始まりました。
今度は、ビニール袋を持って庭へ出ると、その先の畑まで足を延ばし、色水を作るための材料を探しました。
みんなが植物を採取し始めると、たちまち畑はいろんな香りでいっぱいになりました。

そしてみんなが畑で取ってきた緑の葉っぱや、ラベンダーなどのハーブの葉、赤シソ、どこで見つけたのかハイビスカスの花、講師の佐々木先生が用意してくれたケイトウの花や、美術館で摘んで保存していたカモミールも加えて様々な種類の植物と、畑の土を材料に色水作りに挑戦しました。

ビニールに葉っぱとちょっとの水を入れて揉んだり、コップに入れて木の棒で押しつぶしたり。お花でも、土でもやってみました。
出来た色水に和紙を浸して、色移りも試してみました。うっすら色がついた様子。

みんながたくさんの色水を作ったので机がカラフルな色水コップでいっぱいに!!

最後に、「音を絵に」で完成した作品を飾り付けるチームと、「香りを色に」の作品を並べるチームに分かれ作業を開始。

「音を絵に」は庭へ出て、木に張った紐に吊るして展示。
「香りを色に」はアトリエの机を並べて、中心に円を描くように展示しました。

二つとも、見事なインスタレーション(空間を使った作品)が完成しました!

最後に一人ずつ感想を聞いて、記念撮影をして終了。
「じぶんの思ったことをそのまま描けてすごく楽しかった!」
「いつも気にしていなかった自然とかの音をゆっくり聴けて楽しかった!」
「色水がいっぱい作れて嬉しかった!」など、とても楽しい時間を過ごせたようでした。


[広報:K.I]