イベントレポート
2016年12月21日
二つの個性(森栄二+森京子展のこと)

今日は冬至ですね。
一年の中で最も日が短いこの一日を毎年12月22日と記憶されている方もいらっしゃると思いますが、四年に一度の閏(うるう)年には、12月21日になるそうです。だいたいですが、日の出が6時50分頃、日の入りが4時30分頃。一年の中で最も日が長い夏至と比較すると、約4時間半も日が短いことになるようです。お天気の良い日には、お日様のある時間に外へお出掛けしたいですね。

さて、茅ヶ崎市美術館では本日も午前10時から午後5時まで企画展を開催しています(ご注意:最終入館は午後4時30分までです。この時間はもうあたりは真っ暗ですね)。

12月11日日曜日から始まった「-かすかな光・覚めて見る夢- 森 栄二+森 京子展」。二人の作家による展覧会です。

庭先の草木や子供、犬や猫。森 栄二さんはこれらを、その瞬間の風や物音、香りまでもを作品に包み込むようにして制作し木彫の立体作品に仕上げます。作品からは、もちっと柔らかい子供の肌や、瑞々しい葉の生命感、かさかさになり軽くなった骨がそこにそっと置いてあるような感覚など、目の前のものが重みのある固い「木」であることを忘れさせ、息づくものの存在を感じさせます。

森 京子さんの作品は、平面の中から飛び出す物達、錯覚なのか現実なのか、その境目を触って、回り込んで確認したいという気持にさせます。それらの作品は、まるで誰かの夢の中をはっきりとした頭で覗いているような感覚にもさせます。悲しいような、楽しいような、ひんやり冷たいような、活気と熱を帯びているような、なんとも不思議な油彩画です。

全く異なるように思える二人の作品ですが、実は同じアトリエで制作された作品です。二人は夫婦で、一時期、茅ヶ崎に住んで制作活動を行っていました。夫婦といえども違った二つの個性が響き合い、ここ茅ヶ崎市美術館で一つの空間を作り出しています。

12月23日(祝・金)午後2時からは、二人の作家がそれぞれの作品について語る「アーティストトーク」を開催します。二つの個性が合わさって生まれる世界観を楽しみながら、是非ご参加ください。

★ピックアップ

森 京子「働く男たち」

この時期、年賀状の配達を思わせるこの作品を見ると熱い気持ちになります。


[広報:K.I]