今月の1点 Monthly Pickup 6月
 
 

「 浮舞 」
森 治郎 (もり じろう) ( 1929 ‐   )作

1980年、水彩・紙、130.0cm×162.0cm


 

 扇形やそこに描かれた山や流水の装飾的な表現。群青や緑青などの色彩。画面中央にみられる金箔を押したような矩形の列。抽象画にありがちな無機質な雰囲気はかんじられません。師である水彩画家・三橋兄弟治が、森の抽象画に与えた「日本的感性の抽象表現」という形容があてはまる作品です。
 森治郎はこの作品が出品された第39回水彩連盟展で小堀進賞を受賞、この作品は代表作のひとつとなっています。
 美術館では毎年6月から7月にかけて茅ヶ崎美術家協会展を開催していますが、作者は2004年から2年間同会の会長を務めたほか、所属する水彩連盟においても理事として、会の運営や後進の育成に尽力しています。
(美術館 Y.N )


< 森 治郎 (もり じろう)略歴 >
 市内南湖に生まれる。茅ヶ崎小学校では浮田克躬(洋画家・故人)、鈴木至夫(日本画家・日本美術院特待)と同級。三橋兄弟治に師事。1954年、創元会展に初入選。翌年より水彩連盟展に出品し、1961年に会員推挙。同展出品作により小堀進賞(1980年)、文部大臣奨励賞(1988年)を受賞。