今月の1点 Monthly Pickup 9月
 
 

「INCANTATION 呪文」より
「五角形 PENTAGONE」

森光子 (もり みつこ) ( 1944-  )作

1998年, シルクスクリーン(多色)・ 紙, 20.0cm×20.0cm



  正方形の赤の色面を背景に、それに溶け込ませるようにしてふたつの五角形が描かれている。大きい方は辺を地に、小さい方は辺を天にして重なり、更にその内部には、幾つか重ねられた五角形が真っ二つに切断されて、一方がずれたかのような形が見える。
  こうした幾何学的な「かたち」そのものが持つ美しさ、その潔癖さが呪力を生むのだろうか、これは「呪文」をタイトルに掲げる五枚一組の版画作品のうちの一枚。かたちと色の軽妙な表現の奥に隠されているものは、一体何だろうか。


< 森光子(もりみつこ)略歴 >
1944年足利市に生まれる。68年東京芸術大学絵画科油絵専攻卒業。70年同大学院油絵専攻修了。フランス政府給費留学生として渡仏し、マルセイユ・リュミニー建築・美術学校に、また71年から75年にかけてパリ国立美術学校に学ぶ。
60年代から現在まで日本及びパリ、その他欧米を中心に数多くの個展・グループ展等に出品。その作品はパリ市立美術館はじめ、欧州の多数の美術館で収蔵されている。
現在パリを拠点として活動、日本では茅ヶ崎に在住。
【茅ヶ崎市美術館】