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「霊感」
水越 茅村(みずこし ぼうそん)(1914−1985)作

制作年不詳, 書, 色紙大



 水越茅村は、現在の茅ヶ崎市高田に生まれ育ち、教育者として小学校校長まで勤め上げる一方、高橋竹村、上田桑鳩の指導を受けて書作を究めた。茅村は古典の研鑽(けんさん)を重ね、前衛書道を拓いていくのだが、よく勉強する茅村の書の背景には、大変な蓄積があった。その上で茅村は、「現在自分は生きている。この現代に生きているという感激が自分自身の内なるものを見つめ、そしてもり育てていく」と言っている。この「霊感」は、古典を基礎にして、茅村自身の内なるものを見つめ、雄渾で気力に溢れた独自の文字造形を示している。