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今月の1点 Monthly Pickup 7月

《 language (ランゲージ) 》 MATHRAX〔久世祥三+坂本茉里子〕+中西裕子(資生堂リサーチセンター)+松本薫(同)

特別協力:株式会社資生堂、イヌイットファニチュア犬塚浩太
2016(平成28)年 可変式 木、電子回路、スピーカー、香料 《作家蔵》

 

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木で丁寧に作られたゾウ、ウマ、サイ3体の動物のオブジェをなでると、オルゴールのような音が奏でられ、3つの花のオブジェが光り、それぞれ「はちみつレモン(リフレッシュ効果)」「ハーブ(女性ホルモン効果)」「ドライフルーツ(美白効果)」の香りが放出されます。3つの香りが空間上で混ざるとバラの香りが生まれる仕組みになっています。

本作は、資生堂の研究者である中西裕子と松本薫がマスラックスとともに「LINK OF LIFE さわる。ふれる。美の大実験室」展(2015)において共同制作した作品です。当館では、茅ヶ崎の家具職人、イヌイットファニチュアの犬塚浩太氏の協力のもと、新たに制作したダイヤモンド型のベンチと作品を組み合わせ、バージョンアップした作品を展示しています。

タイトルの《ランゲージ》とは、情報や思いを他者に伝える手段である「言語」という意味をもちます。 私たちは、誰かとコミュニケーションをとる時、言葉・アイコンタクト・ボディランゲージなど様々な手法を用います。 他の動物でいうと、昨年、鳥のシジュウカラが人間と同じように、単語を組み合わせて文章を作り鳴いているという研究が発表されました。また、ある説によると、ミズナラの木はどんぐりの実を多くつける年を、木がお互いに落とす葉っぱによって話しをしているといいます。 私たちが思っている以上に、自然界では様々な言語が使われているのかもしれません。

今回の作品では、人間の触れるという行為、作品から放たれる音、光、香りもそれぞれランゲージの1つといえるかもしれません。そして、作品を通して、人と人が自ずとコミュニケーションをとってくれるようにとの思いが込められています。

*現在開催中の「じぶんのまわり-耳でながめて 目でかいで 鼻でふれて 手できいて-」展(会期:2016年7月17日~9月4日)では、この作品ができるまでのテキストやアイデアスケッチを展示しています。マスラックスと資生堂の研究員が試行錯誤をしながら、共通意識を高め、表現方法を探っていく様子も併せてご覧いただけます。

(美術館 H.F)

<略歴 >

MATHRAX(マスラックス) 〔久世祥三(くぜ しょうぞう)+坂本茉里子(さかもと まりこ)〕
アーティストやデザイナーのためのエンジニアとして活動する久世祥三と、グラフィックデザインやサウンドインスタレーションの制作を行う坂本茉里子で結成したユニット。なでるとオルゴールのような音を奏でる木の動物のオブジェなど、電子回路を用いた光や音の作品を制作する。電気と柔らかくつきあうための電子工作ワークショップなども開催。http://mathrax.com/

 

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